人の土俵で褌を取る

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嫉妬

嫉妬

中日春秋(朝刊コラム)

 「権助魚(ごんすけざかな)」「権助提灯(ごんすけぢょうちん)」に、「悋気(りんき)の独楽(こま)」…。落語には嫉妬を明るく笑う噺(はなし)が少なくないが、そんな噺のまくらによく使われるのが、こんな文句。<焼きもちは遠火に焼けよ 焼く人の胸も焦がさず味わいもよし>
▼だが、焼きもちというのは、そう加減よくは焼けないもので、気がつけば我を忘れ真っ黒に焦がしてしまう。恋愛のことならまだかわいげもあろうが、出世やらをめぐっての嫉妬となると陰湿になり、胸の中の暗い炎で自分自身をも焼いてしまう
▼今、そういう嫉妬の恐ろしさを、それこそ身を焼くような思いで感じているのは、カヌーの日本代表だった鈴木康大(やすひろ)さん(32)だろう。後輩の後塵(こうじん)を拝することに耐えられなかったのか、その選手がドーピング検査に引っ掛かるように細工をしたという
▼何ともやりきれぬ出来事だが、それでも少し救われる思いがするのは、本人が良心の呵責(かしゃく)に耐えかね真相を話し、「実力が無いにもかかわらず、努力することを怠った」と反省、謝罪していることだ
▼落語家の立川談志さんは生前、嫉妬について愛弟子に、こう説いたそうだ。「己が努力、行動を起こさずに自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬と云うんです…本来なら相手に並び、抜くための行動、生活を送ればそれで解決するんだ」(立川談春著『赤めだか』)
▼懐中に入れておきたい、嫉妬の処方箋である。
2018年1月11日 中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/column/syunju/CK2018011102000061.html

立川談志の名言・格言_bot

己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱みを
口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、
これを嫉妬というんです。
https://twitter.com/dannshi_bot/status/950990117803446272

一緒になって同意してくれる仲間がいれば更に自分は安定する。本来なら相手に並び、抜くための行動、生活を送ればそれで解決するんだ。しかし人間はなかなかそれができない。嫉妬している方が楽だからな。
https://twitter.com/dannshi_bot/status/951012700607295488

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