人の土俵で褌を取る

気になったニュースの備忘録+α

事実は小説よりも奇なり

中日春秋 137億年の物語

 英国の作家クリストファー・ロイド氏は二〇〇八年、宇宙創成から現在までの歴史を俯瞰(ふかん)した労作を世に問い、その最終章に、こう記した
▼<原子力再生可能エネルギーに劇的な水準での投資をしなければ、エネルギー供給をめぐる全地球的な紛争のために、化石燃料に依存しきったうつろな現実など、あっという間に消え去ってしまうことだろう>
▼本は世界的なベストセラーとなったが、一昨年に邦訳『137億年の物語』(文芸春秋)が出版されるのを機に、ロイド氏はこの一節を大きく書き換えた。東日本大震災福島第一原発の事故は、世界史を変えうる事件だと考えてのことだった
▼<原子力が世界を救うという考えは、果たして正しかったのだろうか。このような大惨事に直面して、原子力発電を推進しようとする政党など、日本にあるだろうか。これほど地震が多い国で、原発が安全だと信じる人がまだ残っているだろうか>
▼この災禍を経験した日本こそは脱原発と脱化石燃料の両立という難題に取り組み、エネルギー産業の未来図を指し示しうるのではないか。そういう期待感をロイド氏は持っていた
▼だが今、政府は原発を再び動かそうとしている。その方針に沿う形で鹿児島県知事と県議会はきのう、川内原発の再稼働に同意した。政治家たちはどんな未来図を心に描き、事を進めようとしているのか。
中日春秋(朝刊コラム):中日新聞(CHUNICHI Web) 2014年11月8日
URL:http://www.chunichi.co.jp/article/column/syunju/CK2014110802000093.html

クリストファー・ロイド氏には信じられないだろうなあ。
私も同様信じられん。
ただ、私がその国の首相その地方の首長なら再稼働に同意するかもしれない。
この国の首相も首長も電力会社の関係者も国民も原子力の制御はできないと分かっている。
つまり原子力の利用は悪だと分かっている。
成るように成れか・・・


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