人の土俵で褌を取る

気になったニュースの備忘録+α

和田誠

和田誠

 ある作家が出版社から「雑誌に使うから、写真を貸してほしい」と頼まれたそうだ。作家はこう答えた。「写真の代わりに和田誠さんの絵を使ってください」-
▼日本を代表するイラストレーターの和田誠さんが亡くなった。八十三歳。遠藤周作丸谷才一井上ひさし星新一。その名を聞けば、ご本人より先に和田さんの描いた似顔絵の方が浮かぶという人もいるだろう
▼先のある作家とは村上春樹さんである。自分の顔よりも和田さんの絵がいい。それほど和田さんの柔らかくユーモアあふれるタッチは広く愛された
▼どんな人物でも和田さんが描くとかわいく、好ましく見えたが、写真家の篠山紀信さんにこんなことを言われたそうだ。「確かにかわいく描いてくれるけど、よく見ると腹が出ているとこも描いている」。かわいらしさやユーモアの裏できちんと対象の人柄や人間らしさもにじませる。そういう筆だったのだろう
▼高校時代から先生や同級生の似顔絵を描いていた。「似ている」「面白い」。その反応が楽しくて描き続けた道だが、一枚だけ本人から酷評された似顔絵があるそうだ。女優マレーネ・ディートリヒ
▼和田さんが似顔絵を差し出すとこう書いて返した。「これは私じゃない」。けだるい表情がおもしろいが、本人はお気に召さなかった。心優しい和田さん、今ごろ大女優と面会しているかもしれぬ。
2019年10月13日中日春秋
https://www.chunichi.co.jp/article/column/syunju/CK2019101302000097.html

何故が好きな絵を書くひと
数十冊の星新一の本で刷り込まれたのかもしれない

和田誠 - Wikipedia

追悼・和田誠さん 妻の平野レミさんとは1週間で結婚、紹介したのは久米宏さんだった
https://dot.asahi.com/wa/2019101100103.html?page=1
http://archive.is/vdG3J
https://dot.asahi.com/wa/2019101100103.html?page=2
http://archive.fo/xi047
2019.10.11 18:56週刊朝日


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