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人の土俵で褌を取る

気になったニュースの備忘録+α

「新国家」構想、龍馬の夢 没後150年 暗殺直前の手紙初公開へ

「新国家」構想、龍馬の夢 没後150年 暗殺直前の手紙初公開へ

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今年没後150年を迎える幕末の志士、坂本龍馬。これまで封印されてきた、死の直前に書いた手紙が新たに見つかり、注目を集めている。「新国家」という言葉を使って、財政手腕を高く評価していた福井藩士の三岡(みつおか)八郎(後の由利公正)を新政府に出仕させるよう同藩重役に懇願する文面からは、大政奉還後の新しい国づくりに奔走する龍馬の行動力や情熱が伝わってくる。手紙を鑑定した京都国立博物館の宮川禎一・上席研究員に話を聞いた。(横山由紀子)
産経ニュース2017.2.27 14:00
http://www.sankei.com/life/news/170227/lif1702270014-n1.html


◆「藩」を超えて
手紙(縦16・3センチ、横92・5センチ)は福井藩の重役で京都に滞在中だった中根雪江宛てに端正な筆致で書かれ、日付は慶応3(1867)年11月10日。龍馬が京都・近江屋で暗殺される5日前だ。
藩内の政争で謹慎中だった三岡の新政府への出仕を懇願する内容で、「三岡兄の御上京が一日先に相成候得ハ新国家の御家計御成立が一日先に相成候(三岡兄の京都入りが一日先になれば、新国家の財政成立が一日先になる)」と大仰に訴えている。「盛った表現ですが、説得力があり、龍馬らしい」と宮川さん。
筆まめだった龍馬の手紙はこれまで140通あまり見つかっているが、「新国家」という言葉が確認されたのは初めてという。「藩」を「国」と表現した旧来の概念とは異なり、近代国家・日本を意味するとみられ、宮川さんは「薩摩藩だ、長州藩だと、わが藩の利益を考えている場合ではない、日本として朝廷中心の国づくりをしようと、その旗として使った言葉でしょう」と指摘する。

◆実行力と先見性
大政奉還後、新政府の樹立に向けて奔走していた龍馬は慶応3年10月、福井に赴いて旧知の三岡と会い、新政府の財政政策などについて長時間話し合った。さらに中根にも面会し、三岡の新政府出仕を依頼した。
11月5日に京都へ戻った龍馬は、土佐藩重臣の後藤象二郎に、訪問の様子や三岡を新政府の財政担当者に推す手紙(越行の記)を執筆。その草稿が平成26年に見つかっており、今回の手紙はその続きとみられる。
福井では中根から色よい返事がもらえなかったらしく、龍馬は、その後京都入りした中根に今回の手紙を執筆。「先頃直接申し上げておきました三岡兄のご上京、ご出仕の一件は急を要すること。なにとぞ早々に(藩の)ご裁可が下りますよう願い奉ります」と改めて懇願している。
「頭で考えるだけでなく行動に移す実行力があり、さらに手紙で念押しする粘り強さもある。仕事が丁寧で非常に熱心なんです」と宮川さんは話す。
12月半ばに上京した三岡は、新政府で五箇条の御誓文の起草や日本初の全国通用紙幣「太政官札」の発行に関わった。宮川さんは「龍馬の推薦がなかったら、三岡の出仕はなかったでしょう。龍馬の慧眼(けいがん)だと思います」と感心する。

◆「他人に見せるな」
手紙は、大政奉還明治維新から150年を迎えるのを記念して高知県が開催する歴史博覧会「志国高知幕末維新博」のため、史料を収集・調査する中で発見された。研究者の間でも存在は知られておらず、150年もの間、秘匿されてきた。なぜなのか。
手紙は封紙に包まれた形で残されていたが、その表面には「坂本先生遭難直前之書状ニ而他見ヲ憚ルモノ也(坂本先生暗殺直前の手紙であり、他人に見せてはいけない)」と朱書きされた付箋がのり付けされていた。このため発見が遅れたとみられるが、誰が付けたのかは不明という。
封紙には龍馬が変名として使った「才谷楳太郎(うめたろう)」と記され、本文中には「龍馬」の署名がある。宮川さんや複数の研究者が筆跡や内容などから龍馬の直筆と判断した。「折り目もそのままのオリジナルの手紙で、これまでにない『新国家』という言葉を目にしたときの驚きと感動は忘れられません」と宮川さん。「龍馬が最後まで新政府の樹立に情熱を傾けていたことがよく分かり、幕末の動きを知る上でも非常に重要な史料だ」と話している。
手紙は3月4日から5月7日まで高知県高知城歴史博物館(高知市)で公開され、その後、県内で巡回展示する。龍馬が夢見た「新国家」の一端に触れる機会になりそうだ。
産経ニュース2017.2.27 14:00
http://www.sankei.com/life/news/170227/lif1702270014-n1.html

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