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人の土俵で褌を取る

気になったニュースの備忘録+α

旭丘高ボート部元主将しのぶ 「TM NETWORK」木根さんが歌に

旭丘高ボート部元主将しのぶ 「TM NETWORK」木根さんが歌に

レコーディングの後でボート部員らと写真に納まる木根尚登さん(前列中央)=名古屋市千種区で(山下晶基さん提供)
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 名古屋市東区の愛知県立旭丘高校の正門脇に、一本のしだれ桜が立つ。十四年前に亡くなった元ボート部主将山下光義さん=当時(19)=をしのび、同級生が翌年に植えた。慕われた人柄を知って、音楽ユニット「TM NETWORK」のメンバー木根尚登(なおと)さん(58)が「ひかり桜」を作詞、作曲した。山下さんから同級生や後輩へのメッセージソングに仕上がっている。三十一日に東京でのライブで木根さんが歌う。
 ♪漕(こ)ぎ出そう明日へ
故山下光義さん
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 前向きな歌詞がメロディーに乗る。「ミッチーはとても強い人間だったんでしょうね」。木根さんは会ったことのない山下さんを親しみを込めて「ミッチー」と呼ぶ。
 父晶基(まさき)さん(63)=同市南区=とは三年ほど前に知り合った。晶基さんはアフリカ・ガーナの支援活動をしており、協力したのが縁となった。今年五月に一緒に旅行した際、亡き一人息子の話を聞いた。
 ボートの強豪校の主将だったこと、部活に打ち込みながら東大に現役合格したこと、入学の半年後にスキューバダイビングサークルの練習中に溺死したこと…。葬儀には二千人が参列したと聞き、驚いた。
 木根さんはソロ活動を再開しようとしていた。TM NETWORKでヒット曲を重ねたが「万人受け」志向の業界に疑問も感じていた。「人生が詰まった四分間のドラマ。そんな曲を書きたい」。晶基さんに歌の制作を申し出た。
 名古屋へ通って同級生に取材した。歌詞には、山下さんの得意種目「ダブルスカル」(二人乗り)や、昨年病死した高校時代の恩師の愛称「青T」を盛り込んだ。
 部で見せた統率力、通学の地下鉄で背中を丸めて辞書を引く姿…。取材で浮かび上がったのが山下さんの「強い」姿。でも、木根さんは終盤のフレーズに最後まで迷った。
 ♪僕を忘れていいよ
しだれ桜とボート部顧問の山口祐輔さん=名古屋市東区旭丘高校
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 早すぎる死。晶基さんが嫌な思いをしないかと、山下さんの同級生で同校ボート部顧問を務める山口祐輔教諭(33)に相談した。山口さんが朝、桜の前に車を止めて「今日も一日よろしく」と声を掛けることを知っていた。
 「ミッチーなら、絶対こう言います」
 歌詞が決まり、山口さんら同級生やボート部員にコーラスへの参加を依頼し、九月に名古屋市で収録した。「部内でミッチーが話題に上がるきっかけになる」との思いがあった。
 三十年後、映画監督になった卒業生が曲を題材に映画を撮り、また語り継がれる。木根さんはそんな将来を思い描く。
◆来月1日にCD発売
 「ひかり桜」を木根さんが初披露するのは東京・渋谷区の渋谷プライムのライブハウス。CDは十一月一日から書籍や雑貨を扱う「ヴィレッジヴァンガード」の本店(名古屋市天白区)、名古屋中央店(同市中区)、イオンモール各務原店(岐阜県各務原市)とオンラインストアで販売する。
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(社会部・斎藤雄介)
中日新聞(CHUNICHI Web)
2015年10月25日(日)
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2015102502000059.html

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