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児童虐待相談ダイヤル「189」

児童虐待:相談ダイヤル「189」7月1日運用開始

 ◇24時間受け付け 児童相談所の専門家が対応
 児童虐待などの通報や相談を24時間受け付ける厚生労働省の「児童相談所全国共通ダイヤル」189番の運用が7月1日に始まる。これまでは「0570」で始まる10桁の番号だったが、3桁の189をダイヤルすれば最寄りの窓口にかかり、児童相談所(児相)の専門家が対応する。相談や通報を促し、児童虐待を防止する狙いがあるが、受け手の児相側の要員不足も懸念され、課題を抱えたままのスタートとなる。
 全国の児相207カ所が対応した相談件数は2013年度が7万3802件で、03年度(2万6569件)の3倍に増えている。一方、13年の児童福祉司の人数は2771人で、03年の1733人の1.6倍にとどまる。
 また、厚労省が14年、児相の夜間・休日の電話対応を調べたところ、児相職員が対応しているのは53カ所(26%)で、守衛など相談業務に関係のない人が対応する児相が50カ所(24%)あった。
 こうした状況に、189番の運用にあたって厚労省には「更に相談が増えるかもしれず、対応できるかどうか不安」といった自治体の懸念も寄せられている。
 厚労省は今年度から夜間や休日に電話対応する非常勤職員の人件費補助を、夜間はこれまでの2人分から4人分に、休日は1人分から2人分に増やしたが、要員不足が解消できるのか不透明だ。
 対策をとる自治体もある。東京都は7月1日から当面の間、平日午前9時〜午後5時に都内全域からかかる「189番」を、臨時職員4、5人と指導役の職員1人を配置した新宿区の都児童相談センターで一括集約して受けることにした。虐待通報と判断すれば管轄の児相につなぐ。
 一方、一般社団法人「日本子ども虐待防止学会」(東京都、小林美智子理事長)は29日、児相職員の増員などを求める提言書を厚労省に提出した。
 提言は、児相など対応現場の要員が不十分な中で通報が増加すれば、結果として緊急性が高いケースに十分対応できないことになりかねないと指摘。初期対応にあたる児相と市町村の職員の増員▽都道府県に1カ所ずつ一括して電話を受けるコールセンター設置▽専門のケースワーカーが緊急度や対応機関を判断するシステム整備−−などを求めた。【古関俊樹、野倉恵】
 毎日新聞 2015年06月30日 03時00分
http://mainichi.jp/select/news/20150630k0000m040139000c.html

「オレンジリボン運動」
http://www.orangeribbon.jp/about/orange/

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