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シェールオイル

国内初、秋田でシェールオイル採取成功石油資源開発

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岩盤に含まれる新型の原油「シェールオイル」=3日午前、秋田県由利本荘市の鮎川油ガス田

資源開発大手の石油資源開発は3日、秋田県由利本荘市の鮎川油ガス田の地下約1800メートルから、岩盤に含まれる新型の原油「シェールオイル」の試験採取に成功したことを明らかにした。原油の成分を詳しく分析し、2013年度にも新たな油井を掘って試掘を本格化する。日本国内でシェールオイルの取り出しに成功したのは初めて。
シェールオイルは、シェール層と呼ばれる地中深くの岩盤に含まれる。同社は深さ約1800メートルにある岩盤に塩酸などをポンプで送り込み、原油が出る隙間をふさぐ石灰岩などを溶かす作業を実施。3日朝に油井から採取した液体を遠心分離器で分析し、原油が確認された。
鮎川油ガス田周辺のシェールオイル埋蔵量は約500万バレルと推定されている。シェールオイルは北米で既に本格的な生産が始まっているが、日本では採算性の問題もあって着手されていなかった。
同社は、既存の油ガス田を利用することで開発コストの低減を図るものの、実際に事業化して採算がとれるかは不透明。「今後、原油を採取できる量やスピードなどを確認し、研究を進めたい」(広報IR部)としている。
MSN産経ニュース - 2012.10.3 10:56

中日春秋

小野太郎さん(36)には、心配事がある。お父さんが遺(のこ)してくれた農場の未来だ
▼農場はタカが舞う大自然の中にある。父さんと石蹴りをして遊び、搾りたての牛乳を甘さに驚きながら飲んだ。テレビではなく、たき火を見つめた。彼が五歳の時、父は殺された。太郎さんは、父が心から愛した地で暮らせる幸せを噛(か)みしめて生きてきた
▼その大地が、ガス開発で壊されるかもしれない。太郎さんは地元紙に投稿した。<シェールガスは、本当に汚いエネルギー。有害物質が大気や水に漏れ出すのは、避けがたいことなのです>
▼小野太郎は、彼の日本名。ジョン・レノン、オノ・ヨーコ夫妻の愛息ショーン・レノンさんがニューヨーク郊外の自然を守ろうと、ニューヨーク・タイムズに寄せた一文はガス開発の暗部を指し示した。実際、米国では地下水が汚され、蛇口からガスが出る珍事まで起きている
▼シェールガスは世界を変える力を持つ。米国がエネルギー自給を果たせば、中東やロシアとの外交も変わる。日本にとっては、資源供給源を多角化する好機だ。だが、有毒物質を含む高圧の水で岩盤を粉砕し、ガスや油を大地から搾り取る技術が自然をどう変えるか、検証が欠かせない
▼日本ではきのう、秋田でシェールオイル試験採取が初めて成功した。米国発の技術だけでなく、米国発の環境論議にも注目する時だ。
中日春秋 2012年10月4日

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