人の土俵で褌を取る

気になったニュースの備忘録+α

富士山5合目に亀裂

昨年3月、富士山5合目に亀裂気象庁「噴火の兆候なし」

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山梨県側の富士山5合目にある小御嶽神社近くの駐車場で見つかった亀裂=2011年3月(山梨県提供)昨年3月に静岡県東部を震源とするマグニチュード(M)6・4の地震が起きた後、山梨県側の富士山5合目で、地面に長さ約20mの亀裂が見つかっていたことが10日、山梨県などへの取材で分かった。気象庁は「富士山の観測データに異常はなく、噴火の兆候は認められない」として、火山活動ではなく、地震が原因との見方を示している。県砂防課によると、昨年3月15日の地震発生後、富士スバルラインの点検をしていた県道路公社の職員が小御嶽神社近くの関係者用駐車場で亀裂を発見。神社によると、幅、深さはともに数cmで、現在は砂利などで自然に埋まっている。昨年6月に亀裂を調べた県環境科学研究所の荒牧重雄所長は「(亀裂の発見から)1年以上経過したが、結果的に何も起きていないので、噴火の恐れはないだろう」と話している。
MSN産経フォト - 2012年07月10日

昨日のNHK報道番組ニュースウオッチ9『富士山に去年現れた大きな亀裂、夏山シーズン到来で危険性は?』の解説で今後小御岳と古富士との境で地すべりが起こるかもしれないと言っていた。

富士山の亀裂 山梨県が調査開始

富士山の5合目の登山口の近くに、去年3月の地震のあと、30メートル以上にわたって亀裂が見つかったことを受けて、山梨県は、周辺で土砂災害が起きるおそれがないか、19日から範囲を広げて詳しい調査を始めました。
亀裂が見つかったのは、山梨県の富士山の5合目の登山口に近い県有地で、50メートルほど先には登山客や観光客が集まる5合目の駐車場やレストハウスがあります。
東日本大震災の4日後に、静岡県東部を震源とするマグニチュード6.4の地震が起きたあと見つかり、亀裂の長さは30メートル以上、幅は5センチから8センチほどありましたが、その後、土砂に埋もれてほとんど見えなくなっています。
専門家は、火山活動との関連性はないとみていますが、現場は、古い火山の火口の縁に当たる場所で、近くに急な崖もあるため、周辺で土砂災害は起きるおそれがないか調べる必要があると指摘し、これを受けて山梨県は、これまでより範囲を広げて、19日から詳しい調査を始めました。
周辺のおよそ4000平方メートルの範囲に土砂の動きを調べる観測点を10か所設け、10日に1度ほど、観測することにしています。
山梨県県土整備部砂防課の竹本慎一課長補佐は「引き続き調査を行い安全性を確認したい」と話しています。
NHKニュース 7月19日 14時34分

震災で富士山に圧力専門家「噴火しなかったのはたまたま」

昨年3月11日の東日本大震災と4日後に静岡県東部で起きたマグニチュード(M)6.4の地震によって、富士山のマグマだまりに噴火を引き起こしかねないほどの大きな圧力がかかったことが防災科学技術研究所(茨城県つくば市)などのチームの研究で分かった。

宝永噴火よりも強く

圧力の高まりだけが噴火の要因ではなく、現在のところ、噴火の兆候は観測されていない。ただ富士山の直近の噴火である1707年の宝永噴火で直前の宝永地震により富士山に加わった力より、今回の力は強く、チームは「地震から数年たってから噴火する可能性もあり警戒が必要」としている。
チームは昨年3月の2つの地震で生じた地殻の変動をもとに、富士山の直下でマグマが滞留しているマグマだまりにかかった力を推定。マグマだまりの中心が地下約15キロにあると仮定した場合、2回の地震により最大で計約1.6メガパスカル(約15.8気圧)の力がかかったとの結果を得た。
力の向きはマグマを上下に押しつぶす方向と、東西に引っ張る方向だった。静岡県東部の地震はマグマだまりの近くで起きたと推定されることから、大震災より影響は大きかったらしい。
富士山も含め、過去には0.1〜数メガパスカル程度の力で噴火した例もあるという。マグマだまりの状態が違うとみられるが、同研究所の藤田英輔主任研究員は「1.6メガパスカルというのは小さくない」と指摘している。
噴火に至っていない理由としては、十分な量のマグマがたまっていなかったことや、マグマに含まれるガスが十分ではなかったことなどが考えられるという。

大地震後に噴火の例も

大地震の後に火山が噴火した例は世界各地に存在する。
防災科学技術研究所によると、地震が起きると火山地下にあるマグマだまりにひずみがかかって変形し、噴火が誘発されることがある。マグマはガスを多く含むため、周囲からの圧力が変化するとガスが泡となって膨張、炭酸水のように噴き出して噴火に至るという。
2004年のスマトラ沖地震では数カ月後に火山が噴火、10年のチリ地震でも翌年に噴火があった。一方で岩手県の岩手山で1998年、活動が活発化している最中にマグニチュード(M)6.2の地震が発生したが噴火には至らず、活動は収束。どの程度の力で噴火するか正確には分からないのが現状だ。

南海トラフの影響も注視

防災科学技術研究所などは現在、南海トラフの巨大地震による影響も調べている。南海トラフ沿いの地震は、東海地震や東南海地震など震源域の場所により複数の地震が想定されているが、特に東海地震は富士山に近く影響が大きくなるとみられ、さらに調査を進める方針だ。
国は2004年、富士山の噴火による経済的な被害は最大で約2兆5000億円に上るとの想定を報告。山が大きく崩れた場合、被災者数は約40万人になるとの専門家の試算もあり、噴火による被害は甚大とみられる。

藤井敏嗣・火山噴火予知連絡会会長(マグマ学)の話

東日本大震災の影響で富士山が噴火しなかったのはたまたまで、マグマの準備ができていたら噴火してもおかしくはなかった。大震災の前よりは噴火の可能性が高まったと言っていい。マグニチュード9級の地震の後、数年して噴火した例もある。数十年の長いスパンで見ていかないといけない。
富士山噴火と地震史料に残る富士山の噴火は8世紀の記録がある。平安時代には数多くの噴火があり、864〜866年にかけて起こった噴火では、流れ出た溶岩により現在の西湖と精進湖ができたとされる。1707年には、南海トラフを震源とする宝永地震の49日後に、宝永噴火が起きた。その後300年以上、大規模な噴火はない。昨年3月の東日本大震災と静岡県東部での地震後、5合目付近で亀裂が発見されたほか、今年2月には3合目付近から水蒸気が出ているのが確認された。いずれも噴火の兆候を示すものではないとされている。
MSN産経ニュース - 2012.9.13 10:04

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