人の土俵で褌を取る

気になったニュースの備忘録+α

ストレステスト 妥当性なし

原発ストレステスト 妥当性なし〜ゲオルギ・カスチエフ氏

ブルガリア原子力安全庁の元長官で、欧州連合(EU)加盟国の原発の安全性を評価するストレステスト(耐性評価)の議論に加わったゲオルギ・カスチエフ氏(62)が東京都内で本紙の取材に応じ、「ストレステストは、国民の(原発に対する)批判をかわすための言い訳に過ぎない」と指摘した。
日本政府は、欧州の制度を取り入れることで、原発の再稼働に理解を求めようとしているが、本場の欧州で実際にストレステストにかかわった人から強い疑念が出された。
原子力物理の専門家で、東京工業大客員教授を務めたこともあるカスチエフ氏はまず、EU加盟国のストレステストが福島第一原発事故以前と同じ事業者や専門家によってなされていることを問題視。「今まで『安全』と判断してきた人々が再び評価したところで、結果は同じだ。その結果を誰が信じるだろうか」と述べた。
テストの方法についても、「新しい研究成果をテストに適用する時間はなく、これまでと同じ基準で審査することになる」とし、基準が必ずしも最良ではないと指摘。審査にかける期間が短すぎるほか、事業者による報告書が非公開であることも批判した。
批判は日本の状況にも及んだ。日本政府が、原発を稼働させ続ける条件として、ストレステスト合格を打ち出したことに「妥当性がないテストを行う意味は、国民の批判をかわして言い訳するためだ」と言明。テストの担い手や基準の問題が「日本でも(EUと)ほぼ同じ問題が当てはまる」とも述べた。
日本では、国内でのテストが終わった後、国際原子力機関IAEA)の助力も得ることになっている。カスチエフ氏は「IAEAは原子力の推進と規制が同居する矛盾した組織だ」とした上で「例年、十〜二十程度の原発の評価を数ヶ月かけて行う。国内の四十数基の評価にはどのくらいかかるのか」と、正しい評価には長期間かかると述べた。
2012/01/15 東京新聞

中日新聞で読んで今までモヤモヤしていた事がこれを読んで腑に落ちた。
で、ブログに上げようとテキストはあるかと検索していたら次のブログに当たった。
小出裕章さんの分かりやすい説明にこれまた目からウロコだった。

20120111 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【内容文字おこし】

(1)http://archives/65785039.html
-抜粋-
原子力安全基盤機構
水野「はい。で、これはですね。どういうところかというと…原発関連施設の検査機関、として、法で定められている、も、ただ1つの機関なんだそう、です」
― 略 ―
水野「ところが実際はですね、検査対象となる事業者、つまりこれ多くの場合、電力会社ということになると思うんですが。電力会社が作った、原案を、丸写しして、それを元に検査してる、っていうことがわかって来ました。……あの…で、びっくりしてるんですけど、小出先生。」
小出「はい」
水野「これ、びっくりしてる…私はどうなんでしょう? 変なんでしょうか……」
小出「(笑)。えー…、私、は、」

(2)http://archives/65785051.html
-抜粋-
水野「で、この博士がおっしゃるには、ストレステストには人的ミス、ま、人間がするミスや複合要因や老朽化の問題は対象外であると」
小出「はい……今はそうです」
水野「…ほおーあー。この方、こんなこともおっしゃって。3月11日の前に福島第一原発のストレステストをもししていたなら、問題ないとしていただろうと」
小出「当然ですね」
水野「ま、コンピューターでシミュレーションするだけなんですね」
小出「そうです。」
水野「あは……。はあ。実態を…見て、触ってなんてことはできないということですね」
小出「え……はい。少ないともストレステストは実態を見るなんてことは何一つしません。」
水野「はあ……。そうですか。そ、でもそのストレステストで、テストの結果で再稼働へというのが、政府の、考えなんでしょうね」

ソース 小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ