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紀伊半島豪雨:土砂崩壊は戦後最悪 1億立方メートル超

 台風12号の豪雨による紀伊半島の土砂災害で崩壊した土砂の量は約1億440万立方メートルに上り、国内の豪雨被害としては戦後最大規模だったことが国土交通省の分析で分かった。豪雨で土砂量が1億立方メートルを超えた例は戦後なく、08年6月に起きた岩手・宮城内陸地震(約1億3000万立方メートル)や、04年10月の新潟県中越地震(約1億立方メートル)に匹敵する規模という。
 国交省の国土技術政策総合研究所・危機管理技術研究センターが実地調査や航空写真などを基に崩壊した面積と土砂量を計算した。崖崩れや土石流などの土砂災害は奈良、和歌山県を中心に紀伊半島の計約3100カ所で発生し、崩壊面積は約950万平方メートルに上った。
 これまでの戦後最大の土砂災害は、1961年6月に梅雨前線による豪雨で長野県で発生した土砂崩れで、崩壊した土砂量は約7000万立方メートルだった。
 台風12号による豪雨では、土砂災害で道路が寸断され、復旧作業が難航。現在も道路や鉄道の工事、土砂ダムの排水工事などが続いている。同センターは「不安定な状態の土砂が大量に残っており、災害の危険は今もまだ高い。十分に注意してほしい」としている。【近藤希実】
毎日JP 2011年10月11日 13時0分 更新:10月11日 13時47分