国内初誕生のベルーガ天国へ 名港水族館の「ベル」
2008年6月18日 中日朝刊
3歳になったばかりのころのベル(右)。左は母親=名古屋市港区で(名古屋港水族館提供)
国内水族館で初めて生まれたベルーガ(シロイルカ)として注目されていた名古屋市港区の名古屋港水族館の雄「ベル」(体長295センチ、体重313キロ)が17日、死んだ。3歳11カ月だった。
16日の定期検査で異常はなかったが、17日は朝から元気がなく午前10時ごろ、容体が急変した。死因は複数ある胃が別の胃に入り込む「胃重積」。
ベルーガは北極圏に生息する小型のハクジラ。体長約4メートルまで育ち寿命は30歳前後。国内では4つの水族館が約20頭を飼育。出産例は海外であるが、生存率は低いという。
乳離れが遅れていたベルは魚を食べる訓練のため2005年11月、医療用プールに移動。その後、食道の病気を患ったが回復。水族館は展示用プールに戻すことを検討していた。同館では、ベルの誕生以降、07年7月に雄と雌の2頭が生まれ、雄は死に、雌の「ナナ」が元気に育っている。