人の土俵で褌を取る

気になったニュースの備忘録+α

リンカーン大統領 ゲティズバーグでの演説

忘れ去られなかった言葉 リンカーン演説150年

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「人民の、人民による、人民のための政治」で知られるリンカーン元米大統領の演説から150年となった19日、南北戦争の激戦地で演説の舞台となった東部ペンシルベニア州ゲティズバーグで記念式典が開かれた。AP通信によると、式典には数千人が参加し、コーベット州知事が「リンカーンは言葉を紙に記したが、われわれの心には言葉を刻み込んだ」と偉大な演説をたたえた。戦没者を悼みつつ、国家と民主主義のあるべき姿を説いた演説は、約2分と簡潔だったことでも有名。「私たちがここで話すことは注目もされず、やがて忘れ去られるだろう」とのリンカーンの予言は外れ、米国史に残る演説となった。式典には黒い帽子にコートを羽織るなどしてリンカーンに扮した男性や、南北戦争当時の衣装を着た女性の姿も目立ち、国難の中で国民の融和を目指したリンカーンの偉業に思いをはせていた(共同)
MSN産経フォト
http://photo.sankei.jp.msn.com/highlight/data/2013/11/20/11lincoln/

中日春秋 リンカーン大統領 ゲティズバーグでの演説

ちょうど百五十年前の十一月十九日、演説に立ったリンカーン大統領は、言った。「私たちがここで述べていることに、世界は大して注意を払わず、記憶に長くとどめることもないであろう」
南北戦争の激戦地ゲティズバーグでの演説は、二、三分ほどのごく短いものだったが、最後の一節によって世界史に刻まれた。「人民の人民による人民のための政治を、地上から絶滅させないために…」
▼しかし、演説の五日後に地元紙が載せた論評は痛烈だった。「我々は、大統領のばかげた発言を黙殺する。忘却のベールがこの発言を覆い隠し、繰り返されたり、思い出されたりせぬよう、国民の名誉のために望む」
▼この地元紙の流れをくむ新聞が先日、歴史的酷評を訂正し撤回する記事を載せた。曰(いわ)く「私たちの訂正に世界は大して注意を払わず、長く記憶にとどめることもないだろうが、良心の求めるところを為(な)さなくてはならない」。冗談まじりの記事ではあるが、それでも歴史の審判を重んじる姿勢はにじむ
▼翻って日本では、閣議の議事録すらまともに作られてこず、外交・国防の中枢・国家安全保障会議での発言が記録されるかも定かではない。大事は忘却のベールで覆い隠そうとの姿勢だ
▼どうもこの国の政治家らには、あらためて復唱してもらった方がよさそうだ。「人民の人民による人民のための政治を…」
中日新聞:中日春秋:2013年11月20日
http://www.chunichi.co.jp/article/column/syunju/CK2013112002000105.html

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